Answer 風景写真家 佐藤尚の風景写真撮影トレーニング
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正解は「3. 堀を泳ぐ鯉と波紋の両方を画面に含める」でした。

通常、瞬間を切り取る写真においては、常に流れていく時間を写すことはできません。けれど、作例のように、波紋と鯉を画面に入れ、波紋の広がりや、鯉の動きの想像から、写真を見る人に「過ぎた時間」を伝えることができます。この作例では、実際には波紋を立てたのは手前の鯉ではありませんが、そのようにも感じとれますね。

撮影ポイントを決めるにあたって、「きれいな花が咲いているな」と気づき感じることは大切です。でも、それだけではなく、その周囲に何があるのかをしっかり観察するようにします。

この作例写真を撮影した場所では、長く続く十分な水量を持った堀、堀辺に美しく咲く花菖蒲、堀を泳ぐ鯉の姿が見えました。美しい街の雰囲気を出すように構図を作ります。そして、波紋を入れるために待ちます。

しかし、ただ波紋ができればいいだけではなく、当然波紋は時間がたつと広がります。ちょうどいい大きさの波紋、鯉の位置までが作品作りなのです。でも、じっくり時間をかけられれば一番なのですが、人気スポットでは周囲をよくみて、マナーをまもって譲り合いながら撮影を楽しみましょう。

なお、波紋や波は、揺れる形によって印象は変わります。写り込む世界をよく観察してシャッターを切るといいでしょう。